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Before

qin/澤井 裕貴

[テーマ]

毒と自由

インスピレーション・ルーツ

70年代パンクの反骨精神を現代に再解釈し、身体で語る”NO”であり、同時に、性別や常識とゆう見えない枠組みからとき離れたジェンダーレスな美の形を表現しました。

[カットへのこだわり]

トップは束感と動きが最大限に出るように、不均一な長さでスライドカットを多用し、無造作な空気感を演出。あえて”整えない”事で、その人自身の生命力や個性が浮き上がるように意識しました。サイドはタイトに収めつつ、刈りすぎないギリギリのグラデーションで余白を残し、耳周りのシャープさで全体を引き締め、ネープは切り込みすぎず、動きが出るようにカット。360度どこからみてもエッジが効くようにしてあります。

[カラーへのこだわり]

感情を色で表現する事を意識して作りました。ベースはブリーチで限界までメラニンを削り、クリアな発色を可能にする土台作りを徹底。色ムラすら計算に入れ、根本から毛先にかけて少しトーンを変える事で、平面的にならず、動きに奥行きが出るようにコントロールしている。選んだのはレッドでもなくピンクでもないバイオレット寄りのマゼンダ。それは甘さと毒が一体となった矛盾した感情の色。

[スタイリングへのこだわり]

ただ”立たせる”のではなく、髪に命が宿ったような動きと生命感のあるフォルムを狙いました。ポイントは顔まわりとトップに生まれる無造作な”乱れ”を残すこと。この乱れがあることで、完璧すぎないリアリティ=エモさが宿り、ただのビジュアルでは終わらせない”人間味”を感じてもらえるようにしました。

[作品にかける想い]

この作品に込めた想いは”整っていないものこそ、人を惹きつける”とゆうメッセージ。美しさは左右対称でもないし、万人に好かれる形でもない。だけど”何か引っかかる”ものには、必ず理由がある。その理由が、その人の生き方や選択と繋がっていたら、それはもうアートだと思います。今回のモデルさんはどこか壊れそうな透明感と、目の奥に火を灯したような強さを持っていました。だからこそあえて完璧を狙わず、”未完成”のまま飛び出すようなバランスで仕上げました。無造作な毛束感、突き刺すようなカラー、鋭い眼差しの中の温度感。それらが全て誰かの「自分らしくていい」とゆう勇気になることを願っています。